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2009年7月 2日 (木)

『人生に乾杯!』

~これぞ笑いあり涙あり~

中国に7年も住んでいて、スリにも引ったくりにも恐喝にも遭ったことがない強運な私ですが、旅行で行ったハンガリーで、首都ブダペスト到着翌日にスリの現行犯&婦女暴行現場を鼻先30センチで目撃し、チ○チ○縮み上がる(失敬)思いをしたことがあります。EUに加盟してすぐだから04年だったかしら。ハンガリーの治安が悪い、と言いたいわけではありません。本気で移住を考えたくらい、人も文化も風土も(温泉も!)大好きな国だけに、貧富の差や、景気後退の予兆を感じてショックでした。

そんなハンガリー発のヒューマンドラマ『人生に乾杯!』は、「笑って泣けるとはまさにこういうこと!」と思わせてくれる作品です。

共産主義も今は昔。月4万フォリント(2万円弱)の年金だけじゃあとても暮らしていけない主人公の老夫婦は、公共料金の支払も滞り、電気も止められるような生活を強いられていました。そして、借金のかたに、妻が若い頃から宝物にしてきたダイアのイヤリングまで持っていかれたある日、81歳になる夫は“強盗”となる決意を胸に立ち上がるのです!(←腰痛もちだけど)

なんだろう、老夫婦版『テルマ&ルイーズ』?いいや、もっと温かくて優しいです。好きだわ~、こういう映画。それまですっかり冷え切っていた夫婦仲も、共犯者として逃亡する間にかつての熱さを取り戻していく様子が、彼らを追う若い警官カップルとのかかわりを交えて描かれていたりして、思わずホロッとさせられます。

東欧諸国の中でも、いち早く民主化に舵を取ったハンガリー。一時は「東欧の優等生」と呼ばれたほど著しい経済成長を遂げ、04年にはEU加盟も果たしましたが、近年はインフレと失業率の増加により、貧富の差が社会問題化していました。財政赤字にあえぐ政府は、それまで無料だった医療費の負担や増税など、国民に痛みを強いる緊縮政策を実施。この映画は、そんな社会の不満を見事に反映した作品でもあるのです。

昔旧ソ連軍の運転手として働いていた夫が、共産党の公用車だった“ソ連の置き土産”チャイカに乗って、銀行へ強盗するため乗りつけるなんて、イカした演出(?)じゃありませんか。

そんな共産主義時代を懐古する描写がたくさん登場する同作ですが、社会的メッセージが込められているからといって、身構えて見る必要は全然ナシ!あくまでハートウォーミング。ユルくて、おおらかで、可愛らしいハンガリーの雰囲気も楽しめる、おススメの一本です。

さすが、数多の芸術家を生み出した国だけあって、ハンガリー映画はなかなか粒ぞろいです。

最近では『反恋愛主義』にもまあまあ楽しませてもらったし、『君の涙ドナウに流れ ハンガリー1956』はひと昔前のハリウッド大作のような作りで思わず興奮。しかし、なんといっても、昨年の東京フィルメックスで見た『デルタ』はストーリー、映像ともに強烈(日本未公開なのが残念!)でした。そうそう、1933年に発表されて“自殺ソング”と呼ばれた歌「暗い日曜日」の都市伝説を映画化した『暗い日曜日』もDVDで何度見たことか。これ、ヒロインのおっぱいがキレイなのよ・・・ああ、なんか書いてる人間が女かオッサンか分からんようになってきたね。なので、ここいらで強制終了。

またそのうち、温泉とワインを楽しみにビューンと飛んでいきたいですなぁ。(こんな締めですみません)

Photo_7

赤ワインで有名なエゲルの町を丘の上から。

次もおまけ。ブダペストの地下鉄は、ドナウ川の下をくぐるため地中の深~いところを走っています。んなもんで、エスカレーターが異様に長いです。

Photo_6

前にいるお婆ちゃん、危ないっ!

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コメント

まるぱんださん、さすがやわ。
読んでたら観たくなったよ。
うまいねえ、読ませるね。
ところでリチャードギアがハチ公映画に出るってどうよ

ぜひぜひ、見に行ってみてください!人生の終盤、こんなにエキサイティングだったら私は幸せっす。

ハチ公ね~。なんで今更なんでしょうね。リチャード・ギアは「Shall we dance?」のハリウッドリメイク版にも出てましたし、ただのラマ教徒じゃあありませんね(笑)

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