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2009年5月23日 (土)

『ベルサイユの子』

~色んな意味で「その後」に思いを馳せる映画~

昨年秋に急性肺炎のため37歳の若さで死去したギョーム・ドパルデュー主演作『ベルサイユの子』をやっと観た。

かのベルサイユ宮殿を取り囲む森には大勢のホームレスが暮らしているそう。

受け入れてくれる家族がいるにもかかわらず、社会に迎合できずに森でホームレス暮らしを続けている男(ギョーム)が、母親に置き去りにされた男の子の面倒を見るうち、父親のような情愛を抱くようになる・・・というお話。

07年仏大統領選挙は、深刻な雇用・失業問題(とりわけ若者の失業率は20%を超える)を争点の一つとして、“フランス=華やかなファッション&グルメ”とは異なる顔も持っていると、日本人に多少なりとも認識させました(そーでもない?)。そんな社会問題をばっちり背景にしつつ、同作は簡単に説明のつかない人間の感情、生き様を描いています。

映画は序盤から母親の「無責任さ」、ホームレス男の「優しさ」を観客に深く印象付けていくのですが、終盤になるとその“印象”にすら疑問符を投げかけ、突如とした幕切れで観る者の感情を宙ぶらりんにしてしまいます。ある種の放置プレイですな。

ホームレス男の気持ち、母親の気持ち、そして大人たちの事情に翻弄された男の子の気持ちを、丁寧に説明なんてしてくれません。・・・でも、それが人生ってものなのか?観客それぞれが考えるしかないのでしょう。

それにしても、ギョーム・ドパルデューがはまり過ぎです。

監督はキャスティングに当たり、まず先に「子どもの手を握る“大きな男の手”のイメージがあった」と言っています。確かに、「子どもでなくとも『あの手が握っていてくれたら安心する』と思わせる手だ~」って思いましたもん、映画を観てる最中から。“体がいい”んですよ、ギョーム・ドパルデュー。変な意味じゃなくってね。

仏映画界の問題児といわれ、バイク事故の後遺症で“義足をつけた俳優人生”を余儀なくされた彼が、かすかに足を引きずりながら(演技なの?『ランジェ公爵夫人』とか観てないので分からない・・・)小さな子の手を引き、人生を歩んでいこうとする姿は胸に迫るものがあります。亡くなったのが本当に惜しい。今後どんな変貌を遂げるのか、心から観てみたかったと思います。

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ギョーム・ドパルデューの過去作代表。また色っぺえんだ、これが。

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コメント

自分も、今日見ましたが…。
仰るとおり、ラストが唐突ですよね。
結局、ホームレスの2人は無責任なだけで、きちんとした大人はギョームの父親とその恋人(?この人の位置もよくわからない)だけだった、ってことですかね。
母親も、かなり無責任。
突然子どもを置いて行ってしまったと思えば、唐突に迎えに来るし。
ダメな奴はどこまで行ってもダメ!って言っているような。
ダメな大人はこの映画見て考えを改めろ、ってことかな?

子役の子の可愛らしさも含めて、
子どもの逞しさばかりが印象に残りました。
それにしても、大きくなって突然髪の色が変わってしまったのはなぜ??

そう、ラストが突然ですよね。クレジットが流れ始めた瞬間、周りの観客からも「えっ、終わり?」って声が・・・。

結局、いくら優しい人でも、子どもや職場に縛られるなんて耐えられなかった生まれながらの「わがままな性分」なんですかねー。

母親も最後には迎えに来ますが、一度森へ探しに戻った時からあまりにも時間が経ちすぎてるので、「その間一体何してたん?なぜ今さら?」と非常に気になります。金持ちのオトコでも出来たんだろ?とか。

子どもの髪の色は気がつかなかったです。けど、何だかとても問題の多い子どもに育ってそうで、将来が心配・・・。

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